2025/09/04Column
ボイストレーニングにおいて「声をどこに響かせるか」という意識は非常に大切です。
同じ声量でも、響きの位置によって相手に届く声・こもってしまう声に分かれてしまいます。
この記事では、声が響く位置の違いと、正しい発声のためのポイントを解説します。
「声が小さい」「通らない」「こもってしまう」とお悩みの方にぜひ読んでいただきたい内容です。
声の響きを「のどの奥」や「後頭部寄り」に置くと、どうしても声がこもってしまう傾向があります。
これは音の出口が奥に引っ込んでしまい、外に届く前に響きが吸収されてしまうためです。
結果として、自分には響いて聞こえても周囲には不明瞭に伝わってしまいます。
「自分では大きな声を出しているつもりなのに、相手からは聞き取りにくい」と言われる方は、このタイプが多いです。
逆に、声を「口の前」や「鼻先だけ」に意識して出すと、声が浅く響きに厚みがなくなることがあります。
確かに「通る声」にはなるのですが、芯が足りずに平べったい音になってしまいます。
歌声や話し声に深みや安定感が欠け、「軽くて薄い印象」になってしまうのが特徴です。
最も自然でバランスの良い響きの位置は、「頭の真上にスッと抜けるような感覚」=真上の真ん中です。
この位置に響きを置けると、以下のメリットがあります。
つまり、力まずに相手に届く理想的な発声につながります。
声が後ろに行くとこもり、前に行きすぎると浅くなる。
大切なのは「真上・真ん中」を意識して、声を体の中心からまっすぐ上に抜けるように発声することです。
ボイストレーニングでは、響きの位置を正しく意識するだけで驚くほど声の通りが良くなり、聞きやすく、疲れにくい声を手に入れることができます。